イヤイヤ期の仕上げ磨きは「どうにかして口を開けてもらう」ことが大きなハードル。
そんな時に役立つのが歯ブラシやケアグッズの工夫です。
私自身も、歯科衛生士として多くの子どもを見てきましたが、「道具を変えただけで磨かせてくれるようになった!」というケースは少なくありません。
ここでは、我が家で試してよかったもの、患者さんから支持の多いものを合わせてご紹介します。
もくじ
1. 子ども用歯ブラシは“持ちやすさ”と“好きなデザイン”を優先
子ども用歯ブラシは、毛の硬さやヘッドの大きさも大切ですが、まずは「自分で持ちたくなるもの」を選ぶのがおすすめです。
- キャラクターや新幹線デザインなど、子どもが喜ぶデザイン
- 小さな手でも握りやすい太めのグリップ
- 毛先がやわらかくて痛くないもの

我が家では数種類を常備して「今日はどれにする?」と選ばせるスタイルにしたところ、子どもの気分に合わせて楽しく磨けるようになりました。
2. 仕上げ磨き用の歯ブラシは“コンパクト&やわらかめ”
仕上げ磨き専用の歯ブラシは、子どもの口の中で動かしやすい小さめヘッドが便利です。
毛先はやわらかめを選ぶと、歯ぐきを傷つけにくく「痛いからイヤ!」とならずに済みます。



歯科医院専売品は品質も高く、親の仕上げ磨きがぐっと楽になるのでおすすめです。
3. 子どもが持てる“手鏡”
仕上げ磨きの時に小さな手鏡を持たせてあげると、自分の口の中を見られて楽しい気分になります。
「ここにごはん残ってるね」「ピカピカになったね」と一緒に確認することで、納得して協力してくれる子も多いです。



我が家は手鏡だと片手もしくは両手がふさがるので、
リビングの壁に鏡を張り付けるスタイルにしたら、
自ら鏡の前で歯磨きやフロスを使ってくれるようになりました。
4. 染め出し剤で“汚れが見える”体験
うがいが上手にできるようになったら、歯科医院でも使う染め出し剤を試すのもおすすめです。
「ここに汚れがあるんだ!」と目に見える形で理解できると、子どももやる気がアップします。



一緒に鏡で見て「ここにばい菌さんがいるよ~」と声をかければ、楽しい学びの時間になりますよ。
5. 歯磨き粉は無理に使わなくてもOK
「フッ素入りを使わなきゃ!」と頑張りすぎて、かえってイヤイヤを強めてしまうこともあります。
歯磨き粉の味や泡立ちが苦手な子は一定数います。
我が家では思い切って歯磨き粉をやめ、代わりにフッ素スプレーやフッ素タブレットを仕上げ後に使うようにしました。
するとスムーズに磨かせてくれるようになり、結果的にケアの質も上がりました。



日常的にフットを取り入れられない代わりに、
歯科医院でのフッ素塗布は期間をあけすぎないようにしています。
6. 補助グッズを取り入れる
イヤイヤ期の仕上げ磨きは、ちょっとした補助アイテムでラクになることもあります。
- 仕上げ磨きライト:口の中がよく見えるので短時間で済む
- フロスホルダー:自分で持って遊び感覚で使える
- 仕上げ磨き用ジェル:味のバリエーションで気分を変えやすい



磨けない日があっても、こうしたグッズの候補をいくつか用意しておくと、
親の心の余裕やゆとりにつながります。
電動歯ブラシもいいけれど…
最近は子ども用電動歯ブラシやアプリ連動型の製品も増え、「上手に磨ける」「楽しく続けられる」というメリットもあります。
実際に電動歯ブラシをきっかけに歯磨きが好きになったお子さんもいます。



ただし、私個人の考えとしては、
幼少期から電動ブラシに頼るのはおすすめしないようにしています。



理由は、将来大きくなり手用歯ブラシへ移行した際に、
磨き方が分からず苦戦するケースを見てきたからです。



歯磨きは一生続く習慣です。
幼い頃に手用歯ブラシでの動かし方を体で覚えることも大切だと感じています。
完全に否定するわけではなく、遊びの一環や補助的に使う分には有効です。
ご家庭の方針に合わせて、バランスよく取り入れるのが良いと思います。
まとめ:お気に入りのグッズで歯磨きを“楽しい時間”に
仕上げ磨きのイヤイヤは、グッズの力を借りるだけで驚くほどラクになることがあります。
「痛くない」「楽しい」「自分で選べる」、そんな体験を積み重ねることで、少しずつ歯磨きへの抵抗感は減っていきます。
大切なのは、毎日完璧に磨くことよりも「嫌な記憶を残さず続けること」。
お子さんに合った歯ブラシや補助アイテムを上手に取り入れて、仕上げ磨きを親子で楽しめる時間に変えていきましょう!












